534 名前:なまえ_____かえす日[sage] 投稿日:04/09/29(水) 00:26:31 ID:QBOxURDD
二十年ほど前に読んだ本です。
ハードカバーで、ローティーンの少女を主人公とした短編が
四、五編ほど収録されていたと思います。
その中の最後の話だけ覚えています。
主人公は中学生の女の子。
同じクラスに、いつも髪をおさげにしている女の子がいて、
主人公はその髪型にとても憧れ、髪を伸ばしている。
ようやく三つ編みが二本できる長さになり、母親に編んでもらうが、
鏡の中の自分には全く似合わなかった。母親の
「あなたは後頭部の形が絶壁だから似合わないのよ」という言葉に
泣きそうになりながら学校へ行く。
その日に限って、いつもおさげの女の子は、その三つ編みを
頭に巻きつけたおとなっぽいアップスタイルの髪型をしていて、
周りに「似合う」「すてき」とちやほやされていた。更にその女の子が言った
「この髪型はママが薦めてくれたの。あなたはうなじがきれいだから
髪をあげてみたらって」という言葉に、自分の家との違いを思い知る。
以来、彼女に強い劣等感を持つようになった主人公は、ある日、
前の席の彼女のおさげを見て、衝動的にそれをはさみで切ろうとする。
その瞬間、周囲の時間は止まり、見知らぬ女が主人公を制止する。
「その子はもうすぐ頭に火傷をおって、二度と三つ編みができなくなるの。
今日彼女の髪を切ってしまったら、あなたは一生後悔するはめに
なるところだったのよ。止められてよかった」
その女性は、未来からやってきた主人公自身だった。
長々と書きましたが、これ以外の収録作や本のタイトルが思い出せません。
どなたかご存知の方はいらっしゃらないでしょうか。
547 名前:なまえ_____かえす日[sage] 投稿日:04/10/05(火) 00:24:35 ID:hj+iKDDV
>>534
私が読んだ覚えがあるのは講談社青い鳥文庫版でしたが
末吉暁子「いつか王子様が…」ではないでしょうか。
収録作品は以下のとおり
>いつか王子様が… 待ち合わせ,ひと夏の朝顔,ロロの時間に,
>坂の下の緑の竜,霧のふる部屋,長い髪
>「霧のふる部屋」(1982年刊)の改題
だそうなので、ハードカバー版ならこちらのタイトルかもしれません。
読後の、空恐ろしいような、寂しいような感じを思い出しました。
548 名前:534[sage] 投稿日:04/10/05(火) 00:33:58 ID:dHDDNF1+
たぶんそれです!
「ロロの時間に」とか「坂の下の緑の竜」に聞き覚えがあります。
ありがとうございます。がんばって探します。
553 名前:534[sage] 投稿日:04/10/05(火) 13:41:55 ID:dHDDNF1+
>547
今日、図書館へ行って、閉架から「霧のふる部屋」を借りてきました
(元々、地元の図書館で借りた本だというのは分かっていたので)。
間違いありませんでした。本当にありがとうございます。
(略)
http://book3.5ch.net/test/read.cgi/juvenile/1085386303/534-553
霧のふる部屋 (児童文学創作シリーズ)
http://www.amazon.co.jp/dp/4061190601
いつか、王子さまが…―タイム・ファンタジー短編集 (講談社 青い鳥文庫)
http://www.amazon.co.jp/dp/4061472151