鈴木喜代春(すずききよはる)『十三湖のばば』(じゅうさんこのばば)

691 名前:なまえ_____かえす日[] 投稿日:2015/07/10(金) 20:42:52.43 ID:RpQmhvqY
お願いします。
【いつ読んだ】
 30年位前。
【物語の舞台となってる国・時代】
 おそらくは江戸後期~明治時代
【翻訳ものですか?】
 いいえ
【あらすじ】
 寒村の貧農のお婆さんの厳しい人生の語り下ろし形式の物語。
 子供を7~8人生んだが、2人くらいを残して皆早死にしてしまった。
【覚えているエピソード】
 子供の死因
 ・田んぼに水を送るために、父親と息子の一人が一緒に一晩中水車を踏むことになったが、
 息子が後ろで水に落ちたことに父親が気づかず、 そのまま水車を踏み続けたために息子は水車に巻き込まれて
 溺れて死んでしまった。父がそのことに気づいたのは翌朝だった。
 ・ある飢饉の年、村に作物は全くなかったが、息子の一人が葡萄の葉っぱが食べられることを発見して一躍村のヒーローとなる。
 息子は得意になり、色々な野草を「これも食べられるんじゃないか」と試すようになる。
 ある日友人たちと遊んでいるときに、それまでは毒があるとされてきた紫の実を「これも食べられるよ!」と言い出し、他の子供たちと
 言い争いになる。息子は友人の一人が持っていた茹でイモ(大変な貴重品)を賭けて、その実を頬張る。
 「ほら、食ったぞ。芋よこせ」と言い、芋を受け取った途端、息子の顔がくしゃくしゃに歪み、息子は死ぬ。
 死体は芋を握り締めて潰していた。
【本の姿(ハードカバー・ソフトカバー・文庫等)・装丁・挿絵】
 たぶんA5くらいのハードカバー。小学校中~高学年向け。
【その他覚えている何でも】
・紫の実のイメージが、当時の通学路に生えていたヨウシュヤマゴボウで浮かび、「これを食べたら死ぬのかも」と思いながら歩いていました。
(実際、死ぬ可能性もある有毒植物でしたが)
・ひたすら悲惨で貧しい生活でした。結末は覚えていません。

692:なまえ_____かえす日[sage] 投稿日:2015/07/10(金) 21:12:50.92 ID:C77mkCcp
>>691
鈴木喜代春「十三湖のばば」でしょうか?

693:なまえ_____かえす日[sage] 投稿日:2015/07/10(金) 21:36:18.04 ID:RpQmhvqY
>>692
早速ありがとうございます!
検索したらエピソードがその通りだったので間違いなさそうです。

あまりの貧しい描写に、大昔の江戸時代設定かと思い込んでいましたが、
大正~昭和にかけての物語でまた驚きました。
青森県大変だったんだなぁ。

あの本のタイトル教えて!@児童書板 17冊目
http://peace.5ch.net/test/read.cgi/juvenile/1405959838/691-693

十三湖のばば (少年少女現代創作民話全集 5) 単行本 – 1990/6
鈴木 喜代春 (著)
http://amazon.jp/dp/4035130508
表紙画像有り
内容紹介
過酷な生活に負けず、明日を信じ生きぬいてきたお婆さんの一代記。
内容(「BOOK」データベースより)
「十三湖のばば」は、1974年に(株)偕成社から出版され、たいへん高い評価を得るとともに広く購読された名作です。青森県の津軽半島にある十三湖が舞台です。腰切り田といわれる深い泥田に生きるばばは、男5人、女6人、計11人の子を設けるものの、赤児が溝に沈んで、長女が田んぼで、次男が水車で、夫も不慮の事故で、長男も戦争で次々と死にます。直面する死を克明に描くことで、大正から昭和の時代の津軽を直視します。1925年に青森に生まれた著者は、自身の体験と事実を取材することで、ばばの津軽弁を通して、読者に真実を語ります。今、飽食の時代、グルメの時代であればこそ、わずか三世代前に、現に日本にあった事実をキッチリと受けとめたいものです。 –このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

十三湖のばば 単行本
鈴木喜代春 (著), 山口春温 (イラスト)
http://amazon.jp/dp/B01LTIBDR0
表紙画像有り

http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000795038-00
タイトル 十三湖のばば
著者 鈴木喜代春 著
著者 山口晴温 絵
著者標目 鈴木, 喜代春, 1925-
著者標目 山口, 晴温, 1926-2008
シリーズ名 少年少女現代創作民話全集 ; 5
出版地(国名コード) JP
出版地 東京
出版社 偕成社
出版年 1974
大きさ、容量等 150p ; 22cm
JP番号 45002471
出版年月日等 1974
要約・抄録 青森県の湖のほとりに住む80才をこえたおばあさんが語った話として、大正・昭和・戦後の農民の姿を伝う。 (日本図書館協会)
対象利用者 児童
資料の種別 図書
言語(ISO639-2形式) jpn : 日本語

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